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ASRock「AMD 300シリーズ」チップセット搭載RYZEN対応マザーボード8モデル比較 - まとめ

ASRockからデスクトップ向けRYZENプロセッサーファミリー(RYZEN3、RYZEN 5、RYZEN 7)に対応するAMD 300シリーズチップセット「X370」、「B350」、「A320」などを搭載するソケットLGA1151対応マザーボード8モデルをまとめてチェック。 ASRock独自のライティングエフェクト搭載モデルや1万円以下で購入可能な低価格モデルまでリスト形式で一斉横比較、自分に合った製品をみつけよう。

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公開日: 2017-05-09 (更新 2017-05-10)
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ASRockのRyzenプロセッサー対応ソケットAM4マザーボードをリストアップ

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2017年3月3日、AMDのZenアーキテクチャを採用し8コア16スレッドながら低価格なプロセッサーとして高い注目を浴びた「Ryzen 7」を皮切りに4月には6コアと4コアの「Ryzen 5」も追加ラインナップされ一気に自作PCマーケットの主力アイテムに駆け上がった「RYZEN」プロセッサーファミリー。

ASRockも当然Ryzen対応マザーボードを投入、ラインナップ拡充が続く中、4月までに発売された3チップセット8製品を比較しまとめてみた。

ASRock AMD 300シリーズラインナップ一覧

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ASRockのRyzenプロセッサー向けAMD 300シリーズマザーボードは、多機能で高性能、OCにも対応する「Taichi」、ゲーマー向けにサウンド機能を強化した「Fatal1ty Gaming」、バランス重視の「PRO」、そしてコストパフォーマンス重視の「STANDARD」の4つのシリーズバリエーションで構成されている(2017年5月10日現在)。

取り急ぎ、ここでは発売されているモデル全てを以下にシリーズ別にまとめてみた。

シリーズ/型番 チップセット フォームファクタ Aura LED PCIe x16スロット M.2※1 メモリー USB3.1Gen2
PROシリーズ
AB350 Pro4 B350 ATX なし x1(+X4動作 x1) Ultra x1 SATA x1 288pin x4 なし
AB350M Pro4 B350 Micro-ATX なし x1(+X4動作 x1) Ultra x1 SATA x1 288pin x4 なし
Taichiシリーズ
X370 Taichi X370 ATX あり x2(+X4動作 x1) Ultra x1 PCIe Gen2 x4/SATA x1 288pin x4(OC 3200) x2
Fatal1tyシリーズ
X370 Professional Gaming X370 ATX あり x2(+X4動作 x1) Ultra x1 PCIe Gen2 x4/SATA x1 288pin x4(OC 3200) x2
X370 Gaming K4 X370 ATX あり x2 Ultra x1 SATA x1 288pin x4(OC 2933) x2
AB350 Gaming K4 B350 ATX あり x1(+X4動作 x1) Ultra x1 SATA x1 288pin x4 なし
STANDARDシリーズ
AB350M-HDV B350 Micro-ATX なし x1 Ultra/SATA x1 288pin x2 なし
A320M A320 Micro-ATX なし x1 Ultra/SATA x1 288pin x2 なし

ピックアップモデル その1

X370 Taichi

X370チップセット採用のASRockのフラグシップモデル。

Wifiユニットを標準搭載しOCにも強いオールラウンドマザーボード。 カスタマイズ可能なRGB LEDイルミネーション機能や、USB3.1 Type-C、PCIe 3.0 x4接続のM.2スロット、intel GIGABIT LANなど最新テクノロジーを満載。 3-Way AMD CROSSFIRE、2-Way NVIDIA SLIにも対応しSLI HB BRIDGEが標準も付属している。 ウィークポイントは多機能な分、価格も3万円と値が張る点。

「RYZEN 2000シリーズ 起動OK」コストパフォーマンスとオールラウンド性に優れる「Taichi」シリーズ! AMD Ryzen™プロセッサー対応AMD X370チップセット搭載ATXサイズ Socket AM4マザーボード! カスタマイズ可能なRGB LEDイルミネーション機能、USB3.1 Type-C、PCIe 3.0 x4接続のM.2スロット、intel GIGABIT LAN、intel製802.11ac対応 WiFi等を搭載しています。
取扱終了
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ピックアップモデル その2

AB350M-HDV

B350チップセットを搭載しながら9千円台の高コスパモデル。

この価格でB350チップセットとUltra M.2を搭載、Ryzen 5下位モデルと組み合わせれば低価格でハイパフォーマンスなシステム構築も。 ウィークポイントはTDP65Wまでのプロセッサー対応という制限とメモリーソケットが2本(通常は4本)な点。

「RYZEN 2000シリーズ 起動OK」ASRockスタンダードシリーズ! AMD Ryzen™プロセッサー対応AMD B350チップセット搭載MicroATXサイズ Socket AM4マザーボード! PCIe 3.0 x4接続のM.2スロット等を搭載しています。
取扱終了
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AMD A300シリーズチップセットについて

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AMDのA300シリーズチップセットは、最上位のマニア向け「X370」、パワーユーザーからビジネスまでの幅広く対応する「B350」、低価格でシンプルな「A320」、小型PC向けの「X300」、「A300」の5種類が用意されている。

チップセット仕様の詳細、比較については以下の表をチェックしてみてほしい。

チップセット PCIe Gen3 USB(3.1Gen2+Gen1+2.0) SATA+NVME SATA EXPRESS PCI-EXPRESS SATA RAID マルチGPU OC対応
X370 1x16/2x8(Ryzen) 2+10+6 6+ x2 NVMe 2 x8(Gen2) 0,1,10 あり ロック解除
B350 1x16(Ryzen) 2+6+6 4+ x2 NVMe 2 x6(Gen2) 0,1,10 なし ロック解除
A320 1x16(Ryzen) 1+6+6 4+ x2 NVMe 2 x4(Gen2) 0,1,10 なし ロック
X300 1x16/2x8(Ryzen) 0+4+0 2+ x2 NVMe 1 0,1 あり ロック解除
A300 1x16(Ryzen) 0+4+0 2+ x2 NVMe 1 0,1 なし ロック

上の表から判る通りX300はX370ベースに、A300はA320をベースに小型フォームファクタ(Mini-ITX)向けに拡張能力を省いた「廉価版」的なチップセット。 ASRock製品では今の所(2017年5月10日現在)A300、X300チップセットを搭載した製品は発売されていない。

X370を選べば間違いはないが、実用的にはB350でも十分

AMDの300シリーズチップセットは基本的にX370チップセットを基準に、そこから機能に制限をかけ差別化を図っている、つまりお財布に余裕があればX370チップセット搭載マザーボードを選択すれば間違いはない。

ただし上の比較から判る通りX370とB350は「サポートする機能はほぼ同等」、違いはサポート「最大数」なので増設量によってはB350でも十分だ。

Ryzenシステムを構築する際にASRock 300シリーズから選ぶのであれば、予算がある、もしくはグラフィックスカードのSLI、CrossFire動作を考えているのであれば「X370 Taichi」、X370はコダワリたいが価格を抑えつつゲームプレイや映画鑑賞など「Creative SoundBlaster Cinema 3」サウンドが必要なら「Fatal1ty X370 Gaming K4」、SLIの予定がなく余計な機能が必要なければB350の「AB350 Pro4」あたりがオススメだ。


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ライター

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編集部 アーク石井

パソコンSHOPアークにてPC用メモリーバイヤー兼、管理職も勤める。 スキーとギターをこよなく愛す。アキバ歴23年を活かしたショップ視点でのメモリー関連の記事を主に担当している。