
「値上げアイテム増加も全体平均では値下がり、ただしDDR4は納期遅延も」PCメモリー価格動向ピックアップレポート - 2015年12月2週目版
2015年12月2週目(12月4日までのデータ集計)のパソコン用メモリーの価格変動レポート、R-DIMMや価格競争に遅れていたメーカーの追従で平均値下げ価格は上昇したがトレンドラインは微下げ、もしくは為替で微上げと小幅に振れた結果となった。DDR4のメーカー納期は引き続き1~2週間の納期遅延が発生しているがこれは検査機がまだ十分設備されていないことが大きな要因のようだ、日々状況が変化するPCメモリーマーケットの価格推移や需要供給バランスなど今週のパソコンSHOPアークのデータを元に注目情報や注目メモリーをピックアップ。

メモリー相場変動TOPIC
サンプリング日:2015/12/4
前回更新(比較)日:2015/11/27
サンプリングアイテム数:7058アイテム(前回比+38アイテム)
今週の値下がりアイテム数:600アイテム(前回比-733アイテム)
今週の値上げリアイテム数:814アイテム(前回比+785アイテム)
今週のアイテム総合平均値動き幅:-61円(前回平均-30円)
今週の値下げアイテムの平均値下がり金額:-838円(前回平均-166円)
今週の値上げアイテムの平均値上がり金額:+83円(前回平均+263円)
ポイント
先週比で値下がりアイテム数は大幅減少、値上がりアイテムは大幅に増加した、ただし一部の値下げアイテムの下げ幅が大きく値下げアイテムの平均値下がり額は先週比+672円増加の-838円の下げを記録した。
ただし値下げを牽引しているのはCrucialのサーバー用、A-DATAの後追いなどで最安値近辺のメモリ価格にはほぼ影響してしない。
一例をあげると
Crucial CT4K16G4RFD4213 DDR4-2133 R-DIMM ECC 64GBKIT(16GBx4構成)が先週比-20%となる-18,160円の値下がり、A-DATA AX3U2133W8G10-DR DDR3-2133 16GB KIT(8GBx2構成)が先週比-17%となる3、120円の値下がりなど、ただしA-DATAはそれでも実売では最安値と3000円の開きがある。
対して値上げアイテムはほぼ為替影響のみでその幅も小さくトレンドラインは落ち着いた流れとなった。
総合平均 過去2ヶ月推移
12月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
12月2週 | 7058 | -61円 |
12月1週 | 7019 | -30円 |
11月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
11月4週 | 7007 | -33円 |
11月3週 | 6999 | -2円 |
11月2週 | 6980 | -36円 |
11月1週 | 6982 | -39円 |
10月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
10月4週 | 6931 | -38円 |
10月3週 | 7229 | -40円 |

最近落ち着いてきているので今週はグラフのみだが7月2週目からの5ヶ月分のデータでグラフを作成してみた、5ヶ月間で全体では1,227円下がっているがDDR3 8GBx2デスクトップに限定すると5ヶ月間で平均220円、DDR4 8GBx2デスクトップでも平均317円と落ち着いてきている。
大幅下落要因の主となっているのはサーバー用、16GBモジュールなどに限定されている事を踏まえ来年からはもう少しカテゴライズし精度を高めたレポートをお届けする予定だ。
今週の特集は2015年PCメモリー総括第二弾「DDR4 年間売れ筋ベスト20 」

2015年は数年ぶりのPC用メモリーの価格が大幅下落となる波乱の年となった、またDDR3とDDR4の世代交代の年でもありメモリーの世界的には正に乱世、この状況の中、年間を通して人気となったアイテムを今回は今トレンドのDDR4という事で少し掘り下げて伝えしたい。
今週はDDR4編としてデスクトップ用の288pin DDR4-DIMMをTOP20、ノート用の260pin DDR4-S.O.DIMMはまだトレンドに入っていないためTOP3でピックアップ。
DDR4 デスクトップ年間ベスト20
DDR4デスクトップ総合一位は
2015年DDR4デスクトップ向けは前半、中半までは対応プラットフォームがハイエンドのX99 Haswell-Eのみだった事もあり、その特性から大容量、4枚組などの条件を満たしているメモリーが売れ筋となった、後半戦にかけSKYLAKEが登場後は2枚組や価格も下がってきた事からハイクロックのOCタイプが追い上げたが前半のアドバンテージが強く上位陣は年間を通して販売されたアイテムが集中する結果となった。
Brand | Model | 容量(構成) | Type | |
---|---|---|---|---|
1 | Crucial | CT4K8G4DFD8213 | 32GB (8x4) | DDR4-2133 |
2 | Crucial | CT2K8G4DFD8213 | 16GB (8x2) | DDR4-2133 |
3 | SanMax | SMD4-U32G28M-21P-Q | 32GB (8x4) | DDR4-2133 |
4 | Crucial | CT2K4G4DFS8213 | 8GB (4x2) | DDR4-2133 |
5 | TEAM | TED416GM2400C16DC01 | 16GB (8x2) | DDR4-2400 |
6 | SanMax | SMD4-U32G28H-21P-Q | 32GB (8x4) | DDR4-2133 |
7 | G.Skill | F4-3000C15Q-16GRR | 16GB (4x4) | DDR4-3000 |
8 | G.Skill | F4-2400C15Q-32GNT | 32GB (8x4) | DDR4-2400 |
9 | Corsair | CMK16GX4M2B3000C159 | 8GB (4x2) | DDR4-3000 |
10 | SanMax | SMD4-U16G28M-21P-D | 16GB (8x2) | DDR4-2133 |
Brand | Model | 容量(構成) | Type | |
---|---|---|---|---|
11 | Corsair | CMK16GX4M2B3200C16 | 16GB (8x2) | DDR4-3200 |
12 | Corsair | CMK16GX4M2B3000C159 | 16GB (8x2) | DDR4-3000 |
13 | Corsair | CMK16GX4M2A2400C14 | 16GB (8x2) | DDR4-2400 |
14 | G.Skill | F4-3000C15Q-16GRBB | 16GB (4x4) | DDR4-3000 |
15 | Kingston | HX426C15FBK2/16 | 16GB (8x2) | DDR4-2666 |
16 | G.Skill | F4-3200C16D-16GVK | 16GB (8x2) | DDR4-3200 |
17 | G.Skill | F4-3200C16D-16GTZB | 16GB (8x2) | DDR4-3200 |
18 | Crucial | CT4K4G4DFS8213 | 16GB (4x4) | DDR4-2133 |
19 | Kington | HX421C14FBK2/16 | 16GB (8x2) | DDR4-2133 |
20 | Corsair | CMK32GX4M2A2666C16 | 32GB (16x2) | DDR4-2666 |
DDR4 ノート年間ベスト3
DDR4ノート総合一位は
HyperX Impactは、プロクリエーター、ゲーマーの厳しい要求に応える高速かつ強力なハイパフォーマンスメモリです。インテル第6世代CPUテクノロジーを使用するプラットフォームに最適化された小型システム向けSO-DIMM DDR4-2400 CL14 8GBモジュールを2枚組みにした16GBメモリキット。
ノート用DDR4は登場が下半期となり、かつ採用機種がまだ少ない事から小規模な市場で推移する事となった。 結果的にベスト3というよりはラインナップそのままのような形となってしまったがそれでもHYPEX IMPACT DDR4-2400 8GBx2 for NOTEは抜きにでて一位という結果になった。
Brand | Model | 容量(構成) | Type | |
---|---|---|---|---|
1 | Kingston | HX424S14IBK2/16 | 16GB (8x2) | DDR4-2400 |
2 | Kingston | HX421S13IBK2/16 | 16GB (8x2) | DDR4-2133 |
3 | SKhynix | HMA41GS6AFR8N-TFN0 | 8GB | DDR4-2133 |
今後の注目ポイント
先週末より登場したサンマックスDDR4のB1ガーバー採用モデルの価格がトレンドラインに近く狙い目となっている、ただし搭載チップはSKhynixのみでマイクロンモデルは来年前半あたりになりそうだ。
またSanMax製品に限定比較した場合、デスクトップ向けDDR3とDDR4の価格差ががほぼなく、これからのPC構築はDDR4での割高感は解消してきているのが判る。
年末商戦期間に入り引き続きDDR3とDDR4の価格追従レースをショップ間の最安値競争が牽引する状況が続きそうだ。