1枚で16GB!大容量なDDR3Lメモリーを購入する前に知っておきたい事
DDR4メモリがメインストリームになる少し手前の2015年の6月後半、I'M Intelligent Memoryとちょっと長い名前のメーカーからノート用 DDR3L-1333 SO-DIMM 1枚で「16GB」の大容量タイプのメモリーモジュールがアークへ到着しました。 そこで早速対応状況の確認、動作検証をざっくりとですが行なってみました。
I’M Intelligent Memoryってどんなメーカー?
そもそもアイエムインテリジェントメモリーとはどんなメーカー、ブランドなのか、ちょこっとだけ掘り下げてみました。
このメーカーは一般的なメモリモジュールメーカーとちょっと変わったコンセプトのメモリモジュールをラインナップしています。
どう変わっているかといいますと、現行の主力メモリモジュールだけではなく、次世代の主要メモリ、つまり現在製品化、量産化が確率されていない大容量メモリや次世代ソケット対応など最新のテクノロジーをいち早く製品化しているという、ユニークですが各メーカーの開発部署からすると以外と必要な、あったら便利なラインナップを取り揃えているメーカーではないかなと思います。
ついに入手可能になった1枚16GBの大容量メモリー
DDR4がそろそろメインストリームへ移・・・の少し前
「intel製第5世代Coreプロセッサ搭載NUCに対応した世界で唯一(2015/06/24現在)の16GBメモリモジュール」という触れ込みで登場。
そういえば8Gbit DRAMのx8タイプ(デスクトップやノートに一般的に使われるチップタイプ)はありそうでなかったですね、このDRAMの登場により16GBモジュールが実現可能となったわけですが、実はもう少し前からDRAM自体は完成していたと思います。
しかし何故今まで製品としてはでてこなかったのか?
intel製第5世代Coreプロセッサ搭載NUC対応
ぁ、これだ・・・
折角の大容量モジュール、実はBroadwell以降のintelシリーズ、もしくはAMDの新めのチップセットのみの対応となっています、つまり今まではDRAMはあるけど対応するパソコンが無かった(サーバー、ワークステーション向けは除く)のでnonECCタイプを発売しても需要が無く製品化もされていなかった・・というのが実際の所だと思います。(それと4Gbitの価格と比べてもかなり割高になってしまうので)
ちなみに本当にBroadwellより前、つまりHaswellファミリーやIvybridgeなどでは対応していないのでしょうか?
ざっくり検証
という事で早速アーク検証部隊により気になるアレやコレに実際装着し、起動、認識、memtest、OS起動、動作などコツコツ試してみました。╭( ・ㅂ・)و ̑̑ ク゛ッ!
第4世代以前のCore iシリーズ
Haswell系、それ以前のintel各世代はやっぱり全滅。
(一応ですがHaswell Refresh構成で手前に8GBモジュールなどを混ぜるとBIOSまでは起動しました。恐らく起動にはSLOT1のSPDデータを使っているためだと思いますが、あくまでも起動のみでした。 intelリファレンス的には保証外ですがマザーボードメーカーがBIOS側で16GBのSPDをデコード出来るようにカスタムしてくれれば普通に使えそうな気がしました。←追伸。メーカーに軽く確認した限りほぼ対応させるメーカーは無さそうでした。)
AMDはデスクトップでも楽勝
AMD系ノートは当たり前のように動いてしまうので今回のテストは下駄を使用し、同世代のデスクトップのAPUで試してみました。 結果としてはAPU 6000番台以降は普通に認識、メモリテストもクリアしOSも起動、普通に使えるといった感じでした、さすがAMD。
ちなみにメモリ対応に関してはAMDは寛容的な場合が多い印象があります。
過去の例ではx4やx16タイプ、いわゆるサーバー・ノート専用といわれていたDRAM搭載メモリーでもデスクトップでも普通に使えたり(intelは当時非対応だったり)、でもタイミングがシビアでJEDEC品のDDR2-667でエラーを吐いたりした時期もあるのでどっこいどっこいかもしれないですね(^^;)
Broadwell-Uだからといって安心は出来ない
Broadwell系はBIOS次第
まずBoadwell-U搭載のintel NUC、GigabyteのBrixなどは現時点の出荷BIOSで対応しておりました。
ただ他のメーカーのBroadwell-U搭載ベアボーンは以外とBIOSがまだ対応しておらず、下記の代理店対応リストに載ってないシステムは購入前に対応しているかどうかを確認されることをオススメします。
ただ基本的にBroadwell以降であればハード的には問題なく対応しているので今後の各社BIOSアップデートで今後一気に対応モデルは増えていくと思います。
2015/6/24時点で対応機種リストは代理店のリンクスさんのページがまとまっているのでそちらを参照される事をオススメします。
製品の特徴
- 204Pin DDR3L-1333 SO-DIMM
- 16GBメモリモジュール
- Non-ECC Unbuffered ※1
- 第5世代Core iプロセッサ(Broadwell-U)互換のDDR3L-1333メモリ※2
- ノートPCや小型ベアボーン向けのSO-DIMM
- 8Gbチップを採用することにより1枚で16GBを実現
- 2Rank 16chip両面構成
- 1.35Vという低電圧にも対応している為、消費電力削減に寄与
- 保証:代理店1年保証
※1 Unbuffered non-ECCつまりRegisteredやECCを実装していない一般向けパソコン用の仕様
※2 現状のBroadwell-U採用システム、ベアボーンの中でもBIOSの更新を行なわないと対応できないモデルもあります
1枚で16GBの大容量DDR3L SO-DIMMまとめるとこんな感じ
【メリット】 小型NUCやノートで32GBメモリーが使えるようになる。
【リミット】 intel 第5世代core i及び最近のAMDプロセッサでないと基本的に認識しない。
【リミット】 intel 第5世代core iでも一部対応していないベアボーンやモデルがある。
【デメリット】 8GBメモリを2枚購入するより割高になる。※
※対応機種制限による需要の少なさやこの先DDR4に量産が移行する為、量産化による大きな値下げは期待できずこの先多少下がる可能性はあるがビットクロスまでは発生しない可能性がある。
つまり一年まったからといって16GB一枚が8GB2枚よりお買い得になるといった状況はDDR3Lにおいては発生しないのでタイムイズマネー的な判断を優先するほうが良いかもしれないです。
つまり最新NUCなどが必要な省スペース環境やAMD APU搭載のメモリ2SLOTタイプのノートPCで32GBクラスの大容量のメモリーを搭載したい場合にはこのメモリーが必須、それ以外は8GBx2枚組でもいいかもしれないです。
この製品の登場で期待する事
8Gbit DRAMの技術はDDR4などではかなり有用ですので、2015年のメモリー市場の後半戦に向け大きな影響力の一つとなる、そんな注目の一品ではないかなと担当的には思っています。
[ワンポイント]
もはや周知済みですが一応ご使用になるOSが「Windowsシリーズ」の場合「64bit版」でないと4GB以上に対応していないので要注意です。
せっかく大容量メモリを入手してBIOSでは認識していても使われていない・・なんて事にならないよう一応確認しておきたい所です。
低電圧1.35Volt動作に対応、Intel製第5世代Coreプロセッサ搭載小型ベアボーンやノートPCに対応したDDR3L 8Gbit DRAM搭載 1枚で16GB容量のSO-DIMMメモリです。
メディア、ニュースサイトの関連情報
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