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デスクトップPCを喰えるか。14インチ薄型ゲーミングノート最強クラスパソコン「GS40 6QE PHANTOM」レビュー第一弾

ark店頭で絶賛展示稼働中のゲーミングノート「GS40」を触る(自作erの触る=解体)機会を得たので、今回はMSIが出すハイクラスのゲーミングノートPCの持つポテンシャルを探っていこうと思います。きっと使用感とか、ゲーマー向け機能とかは、後日公開予定のレビュー第二弾ひほすけ編で語ってくれるでしょう。…くれるよね? というわけで今回は、主にデータでの客観的な情報をお届けしたいと思います。

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公開日: 2016-02-28
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GS40のスペック(024JP・039JP共通)

GS40
OS Windows10 Home 64bit
CPU i7 6700HQ
GPU GTX970M 3GB GDDR5
液晶 14インチ FHD 非光沢
サイズ 345(W)×245(D)×21.8~22.8(H)mm
重量 約1.6kg
特徴 薄くて軽いのに高性能

これにメモリストレージキーボードをカスタマイズ可能です。 今回レビューで使用したのは、「GS40 6QE-039JP」。最初からメモリが16GBで、M.2の超速いSSD搭載のモデルです。 さて、スペックのお話はここらに留めておいて、GS40を見ていきましょう。

ゲーマー向けノートのコンパクトモデルはコレ!
全く妥協のないスペックをこれだけの薄くコンパクトな筐体につめ込みながらも1.6Kgの重量で気軽に持ち運びも可能です。

取扱終了
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外観

ゴテゴテはしてないシンプルで流麗な感じ。

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A4用紙を当ててみるとこんな感じです。

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サイドには各種インターフェイスが。GS40は映像編集にも強いので、カメラ使う人にはSDカードスロットが有るのは助かります。 LANはゲーマー向けNIC「Killer」を搭載。 それにしても薄いですね。最厚部で2.3cm無い薄さ。

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ぱっかーん!っと開くとこんな感じです。キーボードはSteelSeries製テンキーレス日本語配列(カスタムで英語配列に変更可能)。

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画面にA4用紙を当ててみるとこんな感じ。

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内部(GS40 6QE-039JPの場合)

GS40を開くと内部はこんな感じです。

※解体すると保証期間内でも保証を受けることが出来なくなりますので、購入後のカスタマイズはarkまでお問い合わせください。

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内部の構成は、「最も発熱するCPUやGPU等のチップ類はキーボード側(奥)」 、「ストレージ、バッテリーはタッチパット側(手前)」という感じで、しっかり熱源の分散がされています。

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SSDはSAMSUNGのPCIe3.0×4を使用するSSD。(039JPのみデフォルトで搭載) arkではSSD・HDD共に、カスタマイズ可能。

兎に角速いです。起動やプログラム立ち上げ…ちょっぱやです

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HDDはHGSTの7200回転の1TB。キャッシュ32MB。 あえて2.5インチも7200回転を選んでいるところがミソな気がするけど、うまく表現できない。(感じて!)

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メモリはSAMSUNG製 DDR4-2133 8GB×2 (039JPの場合)。勿論arkではこちらもカスタマイズ可能です。

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各種ベンチマーク

それでは実際にこのノートPCがどれぐらいのポテンシャルを持っているのか、試していこうと思います。

今回比較がしやすいようにベンチマークは「有名(他の人のベンチ結果を調べやすい)・登録不要で無料で出来る・簡単」に絞って行いました。

各ベンチマークのダウンロードリンクを張っておきますので、是非今お使いになっているパソコンと比べて見て下さい。

またネットで「構成とスコア」が多く上げられているモノを選んだので、検索して比べてみて頂けたらと思います。

因みに、GS40の各種ソフトのバージョンは、出荷時設定で、GPUの電源設定のみ「パフォーマンス最大」にして行いました。アプデによって性能上昇は見込めますが、今回は「ありのままGS40」に重点を置いてあえてしませんでした。

  • CINEBENCH…主にCPUパワーを見る時によく用いられる。
    • 筆者の3770Kがスコア713。CPUパワーはこのベンチだと、3770と3770Kの間とみて良さそう。消費W考えると凄い進歩だなぁ。
    • Direct XではなくOPEN GL(ゲームにはあまり関係のないスコア)のベンチなので、CUDAコア数が多い方が有利。
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  • PCMARK 8 (無料版)…総合的なPCのパワーを見る時によくつかわれる。今回OpenCLを使う方でテスト。

    • PCMARK 8 HOME…ブラウジング、ビデオチャット等一般的な作業でのスコア。(オレンジ色のバーがGS40)
    • 無料版だと上下の比較対象に開きがあるのが難点ですが、現存PCの上位42%の位置に。
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  • PCMARK 8 CREATIVE…3Dゲーム、グループチャット等の重めの作業でのスコア。
    • 重い作業となると今度は上位33%に食い込む形に。大体i7-5820KにGTX750と同じぐらいのスコアのよう。
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  • ファイナルファンタジーXIV 蒼天のイシュガルドベンチマーク …DirectXを使った実際のゲームに近い感じで比較。
    • DirectX 9
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  • DirectX 11 (※補足:GTX970MはDirectX 12にも対応する)
    • 大体i7 4790Kを搭載した、GTX960とR9 280Xの間ぐらいのスコアを出している。FF14のDirectX11での推奨GPUはGTX 760以上、R9 280X以上
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まとめ…「そもそもなんでノートパソコンをデスクトップと比べてるんだよ」という突っ込みは置いといて。

  • CPUのパワーは最新デスクトップ版CPUと比べてしまうと、未だに劣る印象を受けました。それがCINEBENCHやPCMARK8にも反映されてるのかなと。ただワットパフォーマンスを考えると、45Wで三世代前とはいえ当時フラッグシップのi7-3770K(77W)に迫る性能を見せるのは、驚きでした。

  • 一方、GPU「GTX970M」はDirectXを使用するゲーム時に、本領を発揮する感じがします。nvidiaが「GTX900M世代はデスクトップ版GTXナンバリングと遜色ないぐらいにする」と以前何処かの記事で読んだ記憶が有るのですが、以前までのノート版GPUだとデスクトップ版GPUに比べ、同じグレード(10の位の数字が同じ)でも2段階ぐらい劣っていた印象を受けていたのですが、900M世代は1段階かそれもないぐらいの性能の差だと思います。まさにゲーミングPC。

    • GPUスペック性能的にも、昨今のグラフィック重視のゲーム容量が大きいようなゲームにも対応してくれる分、デスクトップ版GPUのミドルレンジより優位が有る場面もありそうです。一応「Call of Duty : Black Ops 3」のマルチをプレイしたところ、nvidia推奨設定で55fps前後を出していたので快適にプレイが可能な環境だと思います。(GoatSimulatorもメッチャ快適でした)
  • 熱は...やはりこんだけ薄いノートですので熱くなります。ただブラウジング中は40~50度前後としっかり冷却調節はしてくれているので、「このノートなにをしてても熱いわ!」ってな事にはならないです。一番熱くなるところが、本体上部という点も、ゲーマーに対する配慮がされてるのかな、とちょっと感心。

  • これら諸々考慮して考えると、「持ち運びができるデスクトップ級ゲーミングPC」みたいな表現もできるかなってノートPCです。というよりこのコンパクト感で、中堅デスクトップといい勝負が出来てる時点で凄いのですが(笑)。

  • 性能だけを追求すると、「GT72S」とか「GT80」シリーズが有りますが、あれらはすごく...大きいです。それに対して、GS40は14インチサイズで1.6kg、それでこの性能。そうなると他には、某Ma℃B○○kPr○以外、中々無いんじゃないかと思います。 正直ゲーマーだけで無く、「出先で快適な作業環境が欲しい」そんな事を考えてる人にも強くお勧めです。


GS40シリーズ

GS40レビュー - By ひほすけ

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