ASRockからAMDのデスクトップ向けZen2アーキテクチャを採用する第3世代 RYZEN 3000シリーズプロセッサーファミリー(Matisse)に対応するAMD500シリーズ「B550」チップセット搭載ソケットAM4対応マザーボードが登場、2020年6月20日(土)11:00より販売を開始している。

販売解禁直後に販売を確認できたのはATXフォームファクタの「B550 Phantom Gaming 4」、「B550 Steel Legend」、「B550 Pro4」の3モデル、MicroATXフォームファクタの「B550M Steel Legend」、「B550M Pro4」の計5モデル。

シリーズ別でまとめると「Phantom Gaming」シリーズからATX 1モデル、「Steel Legend」シリーズからATX、MicroATX 各1モデル、「Pro」シリーズからATX、MicroATX 各1モデル。

[2020-6-28追記]Phantom Gamingシリーズ最上位「B550 PG Velocita」と、Mini-ITXのゲーミングモデル「B550 Phantom Gaming-ITX/ax」の2モデルが6月27日より販売を開始している。

上記2モデルはどちらもASRock B550シリーズの人気モデルで待っていたユーザーも多い。

その他、同社初の1ntel 2.5G LAN搭載予定のオールラウンドマザー「B550 Taichi」(発売日未定)、Phantom Gamingシリーズ最上位「B550 PG Velocita」(6月27日発売開始)、スタンダードのMicroATX「B550M-HDV」(7月中旬発売予定)、MiniITXのゲーミングモデル「B550 Phantom Gaming-ITX/ax」(6月27日発売開始)、MiniITXのローコストモデル「B550M-ITX/ac」(発売日未定)を加えた総勢10製品が国内向けモデルとして発表済みだがそれぞれ準備が整い次第販売を開始する予定との事。

AMD A500シリーズ「B550」チップセット

「B550」は第3世代Ryzen3000プロセッサーファミリー「Zen2」向けに最適化を図ったAMDのSocket AM4対応のチップセット、型番的にB450の後継と思われがちだがB450は販売継続としている事から「B450以上、X570未満」のポジションと捉えておく必要がある。

ざっくりといってしまえば一つ前のハイエンドX470を活用しCPU直結レーンをPCIe4.0対応化したおいしい所取りなのが「B550」と言ってもいいかもしれない。

B550のハイライトとしては

• Zen2以降にチューニングを絞り各所最適化※
• PCIe4.0をサポート(ただしCPU直結レーンのみ(GPU+PCIe M.2x1まで※)) ※厳密にいえばチップセット自体はPCI4.0は非サポート。
• チップセットが普通にファンレス運用可能に
• X570より安価で購入可能

B550ローライトとしては

• Zen2以降にサポートを特化した分、Zen+、Zenコアが原則非対応に※
• B450と比べて価格が高い
• CPUとチップセット間の接続はPCIe 3.0(2台目以降のSSDなどは3.0動作)

※特に「Ryzen3000シリーズ」と「3rd Gen Ryzen(第3世代Ryzen)」がややこしいので一つ踏み込んで説明させて頂くと、Ryzen3000シリーズには「Zen+」と「Zen2」が混在しているため、Ryzen3000シリーズだからB550マザーが動作可能という事にはならないので留意してほしい。

具体的にいってしまえばRyzen 3 3200G、Ryzen 5 3400GなどはZen+べーすなので2ng Gen/3000シリーズとなり非対応となる。

3rd Gen Ryzen(第3世代Ryzen)の場合、すべてのモデルがZen2アーキテクチャとなるので、B550と合わせて使うRyzenプロセッサーは「3000シリーズではなく、第3世代であるかどうか」を確認する事をオススメしたい。

そんなB550チップセットをコスパからゲーミング、OCまで特化、またはひとまとめに仕上げた個性溢れるASRockマザーボードを特長を交えつつ紹介していこう。

ASRockシリーズには多くの独自技術が詰め込まれているがその中から今回のB550に影響が大きい⑤つの特徴をピックアップしてみた。

その①PCIe 4.0を標準サポート

これはB550チップセット搭載マザーボード全体のTopicだが、最新のPCIe 4.0を標準サポートしており、Gen4 x16スロットとGen4 x4 M.2 SSDスロットx1基まで4.0接続で、最新の高速環境を実現する事が出来る。

その②Steel Slot[Gen4 Version]

PCIe Gen4版Stell Slotはアンカーポイントの追加やラッチ部分にも金具を採用するなど従来のSteel Slotよりもさらに強度が増しているので、より大型のハイエンドビデオカードでもしっかりと固定することが可能。ちなみにASRock B550 PCIe4.0X16スロットすべてに採用されている。

その③ 2oz Copper PCB

ASRockのマザーボードは基板内の配線に肉厚な2oz Copperを採用。これにより安定した信号トレースと電力形状を実現し、オーバークロックの際に温度を低く抑えるだけでなく、通常使用時においても優れたエネルギー効率を実現している。

その④「Dr.MOS」

ASRockといえば「Dr. MOS」、同テクノロジーは同期式バックセット ダウン電圧用途向けに最適化された統合型パワーステージソリューションとして最大で95%の電源効率と実現しVRMの廃熱を効果的に削減してくれるのでよりCPUのパフォーマンスを発揮できる。

その⑤フレキシブルIOシールド

このテクノロジーは一部のモデルのみとなるがIOシールドに前後左右の可動域を設けた事で、PCケース取り付け時に発生するケースの製造ムラを吸収しI/Oシールドがジャストフィット、簡単に取り付けが可能な地味だが実に便利かつ安定性の向上にも繋がる重要な機能。

「B550 PG Velocita」

「B550 Phantom Gaming-ITX/ax」

「B550 Phantom Gaming 4」

Phantom Gamingの名を冠するASRockゲーミングマザーボードシリーズのエントリー、ミドルグレードモデル。 標準的なATXフォームファクタのPCBにPCIe4.0対応PCIe×16スロット、PCIe4.0×4接続対応M.2スロット、PCIe3.0×2接続対応M.2スロット、Realtek GbE等を搭載。 オンボードのRGB LEDヘッダに対応機器を接続しASRock POLYCHROME SYNCでコントロール可能など。

「B550 Steel Legend」

コストパフォーマンスと耐久性にこだわった「Steel Legend」シリーズの主力ATXフォームファクタモデル。 コンポーネントに耐久性のあるものを採用し信頼性、安定性の向上が図られた同社人気No1シリーズ。 カスタマイズ可能なRGB LEDイルミネーション機能、PCIe4.0対応PCIe×16スロット、USB3.1 Type-C、PCIe4.0×4接続対応M.2スロット、PCIe3.0×4接続対応M.2スロット。 Realtek 2.5GbE等を標準搭載しているのもポイント。

「B550 Pro4」

ビジネスや組込み向けなど、シンプルに性能を引き出したい人に最適な「ASRock PRO」シリーズのATXフォームファクタモデル。 PCIe4.0対応PCIe×16スロット、USB3.1 Type-C、PCIe4.0×4接続対応M.2スロット、PCIe3.0×2接続対応M.2スロット、Realtek GbE等を搭載。

「B550M Steel Legend」

コストパフォーマンスと耐久性にこだわった「Steel Legend」シリーズのMicroATXフォームファクタモデル。 カスタマイズ可能なRGB LEDイルミネーション機能、PCIe4.0対応PCIe×16スロット、USB3.1 Type-C、PCIe4.0×4接続対応M.2スロット、PCIe3.0×4接続対応M.2スロット、Realtek 2.5GbE等を搭載。

「B550M Pro4」

ビジネスや組込み向けなど無駄を省きコストを引き下げつつもシンプルに性能を活かす「ASRock PRO」シリーズのMicroATXモデル。 PCIe4.0対応PCIe×16スロット、USB3.1 Type-C、PCIe4.0×4接続対応M.2スロット、PCIe3.0×2接続対応M.2スロット、Realtek GbE等を搭載。

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