2020年8月8日(土)11:00より秋葉原のパソコンSHOPアークなどでZen2アーキテクチャを採用したSocket AM4対応 APUの企業向け管理機能やセキュリティ機能を搭載した「Ryzen PRO 4000G」シリーズ3モデルのバルク版とマザーボートとのセット販売が開始された。

入荷、販売を確認したのは8コア16スレッドの「Ryzen 7 PRO 4750G BULK(型番:100-000000145)」、6コア12スレッドの「Ryzen 5 PRO 4650G BULK(型番:100-000000143)」、4コア8スレッドの「Ryzen 3 PRO 4350G BULK(型番:100-000000148)」3バリエーションで全てTDP65Wの末尾Gモデルでパッケージ無しのバルク版、クーラーも別売、保証期間は一年間としている。

また、確認した限り販売開始時点ではパソコンSHOPアークでは上記3製品については対応マザーボードとのセット販売に限定しているので留意しておきたい。

主な特長としてはAPUとしては初のZen2アーキテクチャ「Renoir」をベースにVegaグラフィックス機能を組み込むことで大幅にパフォーマンスが向上している点、またRyzen PRO 4000Gシリーズは管理機能やセキュリティ機能などのビジネス向け「AMD PROテクノロジー」を搭載している他、ECCメモリーもサポート、ただしマザーボード及びBIOS側の対応も必要となるので購入前に確認をしておきたい。

パフォーマンスはintelの対抗プロセッサーや自身の前作と比べても期待に応えるもので本年の本命グラフィックス機能内蔵プロセッサーとして注目を集めている、ただし今回発売されたのはビジネス向けのPRO版なのでアンロックではなく、自作ユーザーとしてはPROを外したRyzen 4000Gシリーズを引き続き待つ人もそれなりにいそうな感じではある。

人気のASRock SFXミニベアボーンキット「DESKMINI A300」への対応も気になる所だが残念ながらメーカーからの公式回答としては非対応としている。 以前公開されていたベータ版BIOSでRenoirが起動可能だったことがあるが一部動作基準を満たせなかったため現在では封印されている。

DESKMINIでRyzen 4000G/Ryzen PRO 4000GシリーズAPUを使ってシステム構築を考えている場合、後継機種のASRock X300シリーズの登場を待つ必要がある事も覚えておきたい。

今回発売されたZen2 APUはB550とX570チップセット搭載AM4マザーボードで原則対応可能だが、X570はRenoir対応UEFIでない場合はBIOS起動が出来ない為事前のBIOSUP作業が必須となる、また、マザーボードによってはグラフィックス出力端子が非搭載のモデルもあり、その場合、APU内蔵のグラフィックス機能が使えないのでマザーボードの仕様やBIOSのバージョンなどはチェックしておくことをお勧めしたい。