
NZXTの人気ミドルタワーケース、H9 FLOWシリーズが420mmのラジエーターに対応した2025年バージョンにモデルチェンジ
NZXTの人気が高いミドルタワーケース、H9 FLOWシリーズが最大420mmのラジエーターに対応した2025年バージョンにモデルチェンジ。2025年5月30日より販売店にて取り扱いが開始された。
H9 Flowシリーズ全体の特徴としては最近特に人気を集めているピラーレス構造となっており、様々な角度からPC内の美しい内部構造を一望出来る。 また、デュアルチャンパー式となっており、電源ユニットを背面側に格納しているため配線を隠しやすいメリットもあるが、何より下部から直接外気を取り込めるため全体的なエアフローもかなり向上するのが魅力だ。
2023年モデルからの変更点としては主に3点あり、①サイドのファンが斜め前方側に移動しており、角度が付いたことでさらにエアフローが改善されたこと。②上部、前面右側パネルに最大420mmまでのラジエーターをサポートしたこと。③底面ファン140mm×2が140mm×3サイズのシングルフレームファンに変更されたこととなっている。
今回販売が開始されたのは主に搭載ファンやファンコントローラ―の違いで「H9 FLOW RGB+ (2025)」、「H9 FLOW RGB (2025)」、「H9 FLOW (2025)」の3モデルがラインナップ、カラーはそれぞれブラック、ホワイトの2色展開。全6種類での販売開始となった。
今回、H9 FLOW RGB+ (2025)を開封する機会があったので、簡単にレビューしていく。
H9 FLOW 2025年モデルが新登場

NZXTの人気ケース、H9 FLOWシリーズが420mmのラジエーターに対応した2025年バージョンにモデルチェンジ。2025年5月30日より販売店にて取り扱いが開始された。
H9 Flowシリーズ全体の特徴としては最近特に人気を集めているピラーレス構造となっており、様々な角度からPC内の美しい内部構造を一望出来る。
2023年モデルからの変更点としては主に3点あり、①サイドのファンが斜め前方側に移動しており、角度が付いたことでさらにエアフローが改善されたこと。②上部、前面右側パネルに420mmまでのラジエーターをサポートしたこと。③底面ファンが140mm×2が140mm×3サイズのシングルフレームファンに変更されたこととなっている。
バックコネクト用の接続端子が準備されており、ASUS BTFおよびMSI Project Zeroマザーボードに対応、ケーブルのない外観を実現可能。
H9 FLOW RGB+(2025)の特徴
H9 FLOW RGB+ (2025)は今回発売されたモデルの中では最もハイエンドなモデルとなっている。
斜め前方側、底面部分にF420 RGB Core シングルフレームファンユニットをそれぞれ搭載し、リアにF120 RGB Core (CV) ファンを一基搭載。
また、それらを制御するためのコントローラー「NZXT Control Hub」を搭載している。このコントローラーに接続する各パーツはコントロールアプリのCAMで設定が可能。別売りのKraken Elite 420 RGB等を別途購入した場合も、同じNZXTの8pinコネクタでRGBの一括制御が可能。
仕様 | |
---|---|
サイズ / 重量 | W315mm×D481mm×H506mm / 約13.4kg |
対応マザーボード | ATX / MicroATX / Mini-ITX |
拡張スロット | 7 |
ケースFAN | 搭載済みファン: |
フロント右 420mmファン x 1 (F420 RGB Core) | |
ボトム 420mmファン x 1 (F420 RGB Core) | |
リア 120mmファン x 1 (F120Q CaseVersion) | |
搭載可能ファン: | |
フロント右 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
トップ 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
ボトム 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
リア 120mm x 1 | |
対応ラジエーター | フロント右 最大420/360mm |
トップ 最大420/360mm | |
ボトム 最大360mm | |
リア 最大120mm | |
対応CPUクーラー | 高さ 最大165mmまで |
対応グラフィックカード | 最長459mmまで(厚さ56 mm未満のファンをフロント右に取り付けた場合) |
最長410mmまで(厚さ56mmの420mm AIOとファンをフロント右に取り付けた場合) | |
対応電源 | ATX電源 最長200mmまで |
搭載可能ストレージ | 光学ドライブ x 0 |
2.5インチ x 4 + 2 | |
3.5インチ x 2 | |
3.5 or 2.5インチ x 0 | |
I/Oポート | USB 3.2 Gen2x2 Type-C x 1 |
USB 3.2 Type-A x 2 | |
ヘッドホンジャック x 1 |
H9 FLOW RGB(2025)の特徴
H9 FLOW RGB (2025)は、「H9 FLOW RGB+ (2025)」から底面のF420 RGB Core シングルフレームファンユニットを取り外し、「NZXT Control Hub」が別売りとなったモデル。
斜め前方側にF420 RGB Core シングルフレームファンユニットを一基搭載し、リアにF120 RGB Core (CV) ファンを一基搭載している。
現行のNZXT Control Hubを既に所持しているユーザー向けのケースと言えるだろう。
下部のファンがセットされていないので、エアフローはRGB+モデルより弱め。しっかりとしたエアフローが欲しい場合は、下部に140mmファン×3まで搭載が可能。
仕様 | |
---|---|
サイズ / 重量 | W315mm×D481mm×H506mm / 約12.46kg |
対応マザーボード | ATX / MicroATX / Mini-ITX |
拡張スロット | 7 |
ケースFAN | 搭載済みファン: |
フロント右 420mmファン x 1 (F420 RGB Core) | |
リア 120mmファン x 1 (F120Q CaseVersion) | |
搭載可能ファン: | |
フロント右 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
トップ 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
ボトム 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
リア 120mm x 1 | |
対応ラジエーター | フロント右 最大420/360mm |
トップ 最大420/360mm | |
ボトム 最大360mm | |
リア 最大120mm | |
対応CPUクーラー | 高さ 最大165mmまで |
対応グラフィックカード | 最長459mmまで(厚さ56 mm未満のファンをフロント右に取り付けた場合) |
最長410mmまで(厚さ56mmの420mm AIOとファンをフロント右に取り付けた場合) | |
対応電源 | ATX電源 最長200mmまで |
搭載可能ストレージ | 光学ドライブ x 0 |
2.5インチ x 4 + 2 | |
3.5インチ x 2 | |
3.5 or 2.5インチ x 0 | |
I/Oポート | USB 3.2 Gen2x2 Type-C x 1 |
USB 3.2 Type-A x 2 | |
ヘッドホンジャック x 1 |
H9 FLOW (2025)の特徴
H9 FLOW (2025)は最もベーシックなモデルとなっており、非RGBモデルとなっている。
シングルフルフレームファンは搭載しておらず、斜め前方向にF140Q (CV) ファンを3基、リアにF120Q (CV) ファンを1基搭載。
光らせたくないユーザー向けの選択肢となる。
仕様 | |
---|---|
サイズ / 重量 | W315mm×D481mm×H506mm / 約12.46kg |
対応マザーボード | ATX / MicroATX / Mini-ITX |
拡張スロット | 7 |
ケースFAN | 搭載済みファン: |
フロント右 140mmファン x 3 (F140Q CaseVersion) | |
リア 120mmファン x 1 (F120Q CaseVersion) | |
搭載可能ファン: | |
フロント右 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
トップ 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
ボトム 140mm x 3 / 120mm x 3 | |
リア 120mm x 1 | |
対応ラジエーター | フロント右 最大420/360mm |
トップ 最大420/360mm | |
ボトム 最大360mm | |
リア 最大120mm | |
対応CPUクーラー | 高さ 最大165mmまで |
対応グラフィックカード | 最長459mmまで(厚さ56 mm未満のファンをフロント右に取り付けた場合) |
最長410mmまで(厚さ56mmの420mm AIOとファンをフロント右に取り付けた場合) | |
対応電源 | ATX電源 最長200mmまで |
搭載可能ストレージ | 光学ドライブ x 0 |
2.5インチ x 4 + 2 | |
3.5インチ x 2 | |
3.5 or 2.5インチ x 0 | |
I/Oポート | USB 3.2 Gen2x2 Type-C x 1 |
USB 3.2 Type-A x 2 | |
ヘッドホンジャック x 1 |
全体的なケースデザインの特徴について

まずこのケースのエアフローを考えていく。
このケースはデュアルチャンパー式となっており、電源ユニットを背面側に格納している。これにより配線を隠しやすいメリットもあるが、下部から直接外気を取り込めるため全体的なエアフローがかなり向上する。
底面と斜め前方から新鮮な空気を取り入れ、上部とリア方向に熱された空気を逃す設計。上記の図の通り、最大で140mmファン6個分の吸気性能があるため、エアフローは良好となっている。
リアのファンが通常のケースより下方に配置できるため、グラフィックカードが発する熱をキャッチしやすくなっており、簡易水冷を上部に取り付けた場合に上面のラジエーターに他のケースより熱が伝わりにくい。
2023年モデルでは下部に搭載可能なファンが最大140mm×2となっていたが、今回は最大140mm×3となったことで底面からの吸気性能が上がっている。また、3連ファンがシングルフレームとなった高性能なユニットが発売されたことで、配線や取り付け等も行いやすくメンテナンス性が非常に優れており、大きな魅力となっている。
NZXT Control Hub



RGB+モデルに搭載されている「Control Hub」はNZXT独自の8ピンに対応、RGBとPWMのケーブルが一体化しており配線が簡潔化されている。
当然対応しているモデルはNZXT製のファンに限られるが、内部のケーブル数を減らすことが出来るので見栄えも良く配線も楽になる。 通常120や140mmファン3基を搭載する場合にRGBに3本とPWM制御に3本の計6本の配線が必要となるが、このHUBが利用できる場合は、接続するシングルフレーム内にあるファン全体の照明と速度の制御が専用のNZXT8pin一本だけとなり内部配線がシンプルに纏まる。自作PCを作る中で一番悩む配線が、非常にスムーズに進むため想像以上にメリットが大きい。
NZXTコントロールハブはファンとRGBライティングを管理するコントローラーです。NZXT CAMソフトウェアと組み合わせて冷却パフォーマンスを最適化し、鮮やかなライティング効果を生み出します。AC-CRFR1-B1
アークのBTOモデルをチェック
今回はH9 FLOW RGB+のブラックの実機を拝見することが出来た。(破損防止の段ボールが挟んである状態)

今回見たモデルの全体的な印象としては、420mmのシングルフレームファンが上部のラジエーター、下部、斜め前方部と合計3基搭載されており、とても迫力のあるモデル。

ファン同士の間の継ぎ目もなく、配線もシンプルに出来るため様々な角度から内部パーツのライティングを楽しむことが出来るピラーレスのメリットを最大に生かすことが出来ている。
140cmファンは非常にライティングも迫力があり、見ごたえがある。

隣でホワイトモデルの組み立ても行っていたので、同角度で載せてみる。

ブラックは最大搭載可能な420mmサイズのラジエーター採用モデル。

ホワイトはワンサイズ落とした360mmサイズのラジエーター搭載モデル。

電源ユニットが正面側ではなく、背面に設置されるデュアルチャンパー式のケースとなっている。
メリットとしては電源ユニットで正面側のエアフローを阻害せず、通常のケースよりもファンを多く設置できるため、非常に良いエアフローとなっている。また、背面のスペースの幅もかなり余裕がある設計となっているため、ケーブルの配線も行いやすい。
デメリットとしては、その分どうしても幅を取るためケースが厚くなり重量も大きくなる。このケースも、空の状態で13キロ以上の重量となっている。机の上に置く場合は、耐加重が大きく、かつ幅がかなり広めな机の用意が必要。

上部、下部ともマザーボードと接続するための各種配線ケーブル用のスリットがかなり大きくあけられており、配線が簡単に出来る点も高ポイント。
また、大きなケースの為配線スペースも大きく確保されており、自作をスムーズに出来る工夫が各所に見られる。
NZXT H9 FLOW RGB+まとめ

ハイエンド向けのケースとなっており、NZXTの中では最大サイズのケースであるため置き場所は選ぶことは間違いない。
ただし、その大きさを生かして配線を非常に楽に行える工夫があちこちにあり、ケーブルの取り回しの良さはかなり高い。簡易水冷をNZXTでまとめれば組み立て難易度も大幅に下がり、ライティングも映え統一感のある美しいシステムとなっている。
420mmと大きめサイズの継ぎ目がないシングルフレームファンを多く採用することで、ダイナミックなライティングを楽しめる。また、採用されているファンが140mmとなっており、エアフローも良好なケースとなっている。特に、前作から変更された斜め前方向ファンの角度が丁度良く、ケース内のエアフローをさらに改善させている。
高額なシステムとなってはいるが、簡易水冷なども含めメーカーによる統一感の高いピラーレスケースを探しているユーザーには、かなり刺さるケースとなっている。
BTO採用モデル
アークでは、エアフローの良さを生かし、ハイエンド向けなラインナップに採用されている。
インテル Core Ultra 9 285K とGeForce RTX 5090 を搭載したハイエンドゲーミングパソコン
AMD Ryzen 7 9800X3D とGeForce RTX 5070 Ti を搭載したハイエンドゲーミングパソコン
インテル Core Ultra 7 265K とGeForce RTX 5070 Ti を搭載したハイエンドゲーミングパソコン

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