「落ち着いたDRAM市場、為替は円高へ、ただしDDR4の一部製品が引き続き品薄」PCメモリー価格動向ピックアップレポート - 2015年9月2週目版
2015年9月2週目のパソコン用メモリーの価格変動レポート。パソコンSHOPアークのデータを元に注目情報や注目メモリーをピックアップ。今週引き続きDDR4ハイクロックタイプの製品が品薄、特に8GBモジュールベースのハイクロックモデルは各社例外なく品薄となっている。気になるDD4特定モデル品薄の理由とは? DDR3は落ち着いた気配だが為替が若干円高に動いた分全体的には微下げ進行となった、今週のデータと市況を元にレポートをまとめてみた。
メモリー相場変動TOPIC
サンプリング日:2015/9/10
前回更新(比較)日:2015/9/3
サンプリングアイテム数:7500アイテム(前回比+34アイテム)
今週の値下がりアイテム数:1005アイテム(前回比+834アイテム)
今週の値上げリアイテム数:19アイテム(前回比-927アイテム)
今週のアイテム総合平均値動き幅:-77円(前回平均-6円)
今週の値下げアイテムの平均値下がり金額:-623円(前回平均-1520円)
今週の値上げアイテムの平均値上がり金額:+176円(前回平均+219円)
ポイント
先週から今週にかけての総合平均値動き幅を見ると下げ幅平均-77円と先週の-6円から71円値下げ幅が増加しているが、これはDRAM価格が下落した為ではなく為替が円高に動いた分として考えて良い、実際のドルベースでのメモリ価格は安定したいた。
また今週の値下げアイテムの平均値下がり額 -623円についても、値下げ幅の大きい順の100位までの平均が-3971円となり、残りの905アイテムの平均値下がり額は -212円に留まった。
また下げ幅上位100アイテムの内訳は64GBや128GBなどの大容量モデルに集中していたため、トレンドラインのみに絞った場合の下げ幅はより小さかった。
総合平均 過去2ヶ月推移
9月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
9月2週 | 7500 | -77円 |
9月1週 | 7466 | -6円 |
8月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
8月4週 | 7437 | -153円 |
8月3週 | 7429 | +59円 |
8月2週 | 7429 | -10円 |
8月1週 | 7353 | -94円 |
7月 | 対象Item数 | 総合平均値動き幅 |
---|---|---|
7月5週 | 7316 | -136円 |
7月4週 | 7289 | -45円 |
今後の注目ポイント
今週のキーメーカー
DDR4ではKignston(キングストン)のDDR4新モデルが登場、価格はマーケットに迎合する形で最安との差は比較的小さかった、またCorsairは新モデルを追加投入し品薄が続くDDR4 OCマーケットの中では比較的ラインナップが充実している、逆にCrucialやG.Skillは納期が悪い、特に8GBモジュールベースのモデルやDDR4-2800以上のハイクロックについては次回入荷の目処も立っていない、一部の現行モデルは終息させ現状のDRAMにあった新スペックのモデルに切り替える動きもでてきたようだ。
DDR4上位モデルの品薄はDRAM耐性の変化
DDR4のOC上位選別(DDR4-2800~DDR4-3600)品についてはどうやら今まで選別可能だったDRAMの耐性レベルに変化が現れ今のDRAMではそこまで伸びない(選別できない)状態になっているようだ。
とはいえ本来、現状DDR4で製造されているメーカースペックはDDR4 2133MHzが殆ど、サンプルレベルでDDR4-2400ネイティブタイプが出回っている程度なのでそれがDDR4-3000で動かなかったからといってもまったく問題にはならない。
しかしこういった状況になってくるとOC系を売りにしているモジュールメーカーは高耐性のDRAMを見つけ出さなくてはならないが、スムーズに進めてないらしく、状況的には今後、上位クロックモデルの品薄状態が加速していく可能性がある。
またPC用DRAMは一部のメーカーが減産に入ったとの未確認情報もあるため、下げ要素はかなり少なくなってきている可能性がでてきた。