B1ガーバー採用SanMax DDR4-2133対応メモリーモジュール各種入荷
2015年12月5日よりJEDEC 100%準拠モジュールの最新タイプB1ガーバーを採用サンマックスDDR4メモリーセットが登場、入荷した製品はDDR4 2133MHz対応8GBモジュールを2枚1組にしたSKYLAKE向けデュアルチャンネル対応キットの「SMD4-U16G28H-21P-D」、またHaswell-E及びSkylakeに対応する8GBモジュール4枚1組となるクアッドチャンネル(デュアルチャンネル x2)対応の「SMD4-U32G28H-21P-Q」も近日中に入荷予定となっており注文を開始している、今回は余談となるB1ガーバーについての解説も踏まえて製品をご紹介
長らく品切れていたサンマックスDDR4ラインナップに変化あり
サンマックスといえばDDR4モジュール採用PC用メモリーキットをDDR4(non-ECC)初採用となるintel X99 Chipsetの発売開始より3ヶ月早く日本国内で販売したことを覚えているだろうか。
実はあのタイミングでの販売はほんのちょっと早す・・はっちゃけてしまった為、その後DDR4関連では何かと後手にまわってしまう結果になってしまっていました・・orz
と担当(筆者)の後日談から始まるDDR4初売り裏話を掲載すると10,000文字を超えてしまう以前に掲載できる内容ではないので一部のみ抜粋、引用させていただいた。
さて、2015年も12月に入りようやく話題の新ガーバーである 「B1ガーバー採用PCメモリー」第一弾がアークに入荷してきた、そもそもB1って何?という事もざっくりと解説しつつ同社のDDR4シリーズを改めて紹介したい。
B1ガーバーとは?
ガーバーとはまるっと簡単にまとめると基板のパターンなどが描かれた基板の設計データー的なものだ。
例えば8層基板のPCBの場合、ガーバーデータを元に各層毎に転写し、それを元に加工してPCB(メモリモジュールの緑の板)を完成させていく。
「B1」はPC用メモリーの規格などを制定しているJEDECのリビジョンで、B1ガーバーPCB採用モジュールは2015年12月時点での最新のDDR4メモリーといえる。
B1以外にもDDR4には色々なタイプが存在する、詳細は下記の表をみてみてほしい。
上の表ですでにお解かりと思うがざっくりまとめると
- Ax は デスクトップ用 1rank 片面タイプ
- Bx は デスクトップ用 2rank 両面タイプ
- Dx は ワークステーション用ECC搭載 1rank 片面タイプ
- Ex は ワークステーション用ECC搭載 2rank 両面タイプ
- Ax,Dx は 1Rank 片面タイプECCとnon-ECCのハイブリットタイプ
となり、そのあとの「x」には数字が入り、リビジョンを差している。 上表には記載されていないが仮に2Rank 両面タイプのハイブリットが出てきた場合はBx,Dxとなる。
つまりB1はB系の2ndリビジョンである。
これだけだとざっくりすぎるのでもう少し掘り下げてみたい。
[2015-12-7 追加 訂正]JEDECページに誤植があったため記事内容、画像を一部追加訂正しました。
B1はJEDECがDDR4-2400まで対応を保証する進化版
B1ガーバーは288pinタイプのDDR4-DIMM 2Rank(16Chip両面実装用) B0ガーバーの進化版でDDR4-2400動作を前提として開発された基板だ。
とはいえ本来JEDECで制定され準拠した実装をしていればB0でもB1でもきちんと安定動作はするのが当然で、intel側の基本スペックがDDR4-2133である現在ではあまり気にする必要のない事だが、一応知っていても損はしない、そんな豆知識として頭の片隅において置くと良いかもしれない。
アキバでB1、B0比較ツアーなどすると面白そうだが、最近のDDR4製品は8割方ヒートスプッダーが装着されてしまっているので実際問題としては見分けるのは難しいかもしれない。
ちなみにB0だからDDR4-2400での動作は不可能という訳では全くない、搭載するチップの能力、特性などで変わるがB0ガーバー採用のDDR4-3000(OC系)などは普通に存在している。
見た目の違い
イラストを見てみてほしい、イラスト内の上が現行主力のB0ガーバーベースのPBC、下が今回入荷したサンマックスDDR4製品が採用しているB1ガーバーのPCBだ、配線長の短縮などの改善もあり、今までより一箇所に詰まった配置となっている。
重ねてみると上図の様な差異が判る、とりあえず見た目的には結構違うのが判れば幸いだ、今回はザックリ解説となるのでより細かな仕様や違いに興味があればJEDECの公式ページから設計図や資料が入手可能なのでそちらをチェックしてみてほしい。
余談だがDDR4-DIMMのE系はサムスンが、B系はマイクロンがそれぞれ主管となって開発、制定を行なっている。
B1ガーバー採用8GBモジュールタイプ
サンマックスメモリーならメモリーがB0 B1どちらのガーバーを使っているかをチェックしなくても狙ったタイプをnon-プレミア価格モデルから選択可能!
最新のB1ガーバーで組みたくなった場合、以下のB1採用モデルを選んでみてはどうだろうか。
番外編、1Rank(片面8chip)タイプ用のA0は何故A1に移行しないのか?
今まで解説してきたB0、B1ガーバーは2Rank 16Chip実装用であり現在のx8タイプのDDR4 DRAMが4Gbitと8Gbitを主力としている事から必然的に「8GBモジュール」と「16GBモジュール」がB1ガーバーを採用可能となる。
4GBモジュールの場合DRAMの1チップ辺りの容量上の都合から必然と1Rank (4Gb DRAM x8ヶ実装)となり、採用可能なガーバーはA0かA1D1となる。
しかしA0の次に制定されたガーバーは純粋にA1とならずA1,D1(non-ECCであるAタイプとECCであるDタイプの共用タイプ)となってしまいこれが影響している。
共用タイプは一件便利そうだが実はガーバーのコストが高く、現在の価格競争を前提とした市場には向いていない、かつECC用の配線は高耐性を期待するにはデメリットとなりやすい面もある、さらに8Chip実装は16Chip実装よりもDRAM実装数分負担が少なく済むため、シビアではない。
結果的にintelのプラットフォームが現状DDR4-2133という事もあり4GBモジュールはA0で十分であるという状況となっている。
恐らく片面1Rank(4GBもしくは8GB)のnon-ECCモジュールは殆どのメモリーメーカーがA1,D1ガーバータイプには移行せずintelプラットフォームがDDR4 2400を採用してくる手前までに制定されるであろうコストパフォーマンスのよいA2ガーバー(仮)が出るまでA0を主力として採用を続けるのではないかと筆者(担当)的には考えている。
補足・見解
そもそもこのタイミングでリビジョンチェンジするのは過去の傾向から考えても若干異例である、しかも2Rank用のBガーバーのみなのには何かしら理由があるからだとは思うが現在の所は改良したから、という事くらいである。
対して1Rank用のAガーバーは改良的なVerUPではなくECCとのハイブリットタイプをリリースしてきた、これは逆にA0が現時点において十分な性能を発揮している事を裏つけているともいえる。
さらに言ってしまえばOC系DDR4 3000以上の製品は現状においてもA0ガーバーがメインとなっている。
言い換えれば初期バージョンではB0よりA0のほうが優れた設計だったという仮説も成り立つがBガーバーはチップ実装数など負荷がAガーバーの倍ある事を考えると単純に比較できる話ではないのかもしれない。
どちらにせよJEDEC規格のモジュールは相当な動作マージンがあり、リビジョンに関わらず大抵3段階位上のスペックでも普通に使用出来てしまうので、これを気にする必用があるユーザーは3000MHzより上のOCを狙うなど特別なケースのみと考えて良い。
SanMax(サンマックス)について
>> SanMax Technologies商品一覧
>> メーカー公式
>> 人気上昇中のSKhynix Aダイ搭載、サンマックスからDDR5 5600MT/sネイティブDRAM搭載PC用メモリー各種がアキバに登場
>> Ryzenの大容量メモリー構成に最適、サンマックスから4枚組128GBセットなどDDR4 ECC対応の32GBモジュール各種登場
>> RyzenクリエイターPCに最適、サンマックスから信頼性重視のDDR4 3200MHz ECC対応メモリー各種登場
>> 1枚で32GBの大容量や片面16GBなど、サンマックスDDR4 3200MHz対応デスクトップ用メモリーにSKhynixモデルが追加ラインアップ
>> 第10世代Core i7/i9定格運用に最適、サンマックスDDR4-2933メモリー各種
>> サンマックスから大容量32GBモジュール採用ノートPC、NUC用DDR4メモリーセット登場