プロゲーマと同じ環境が再現可能。FreeSyncで144Hzにも対応、27インチのIPS液晶ゲーミングモニター「FORIS FS2735」
解像度2560 x1440ドット、144Hz対応のIPS液晶パネルを搭載する「FORIS FS2735」が2015年12月ついに販売開始。 スマホから専用アプリ「G-Ignition Mobile」でディスプレイ設定を行える機能や、クラウドによる設定の共有、AMD「FreeSync」への対応など、多くの新機能を搭載したEIZOの27インチゲーマー向け最上位クラスのディスプレイだ。 今回、幸運にもアーク秋葉原の店頭用にデモ機を貸していただく事が出来た為、簡単に展示中、直後の感想も交えて紹介していく。
ファーストインプレッション
モニターを設置後電源をONにしてみてまず最初に思ったのが「画面が綺麗っ」だ。 何を当たり前の事を、と思われるかもしれないが、それだけスペックだけでは計り知れない綺麗さというのをハッキリと感じる事が出来た。
特にデフォルトで入っている画面モード「Web/sRGB」モードは群を抜いて発色が鮮明で、居合わせたスタッフが全員「このモニター欲しくなってきた…」と、思わず漏らしてしまうほどだ。
ただし発色や綺麗さなどは画像や言葉で表現するのは難しい、手前味噌だがアーク秋葉原店舗では動作デモを行っているので来店時には是非一度FORIS FS2735を体感してみて欲しい。
特徴
注目すべき点は、DisplayPort接続時に2560×1440という高解像度のIPS液晶で、56Hz〜144HzとFreeSyncに対応する点だ。
実は、「27インチ2560×1440の144hz駆動のIPS液晶」のモニターで、「56Hz〜144HzでFreeSync可能」とメーカーが明記しているモニターは12月24日(金)時点で「FORIS FS2735」だけとなっているのだ。
FS2735に搭載されたユニークな機能「G-Ignition Mobile」は、Bluetooth接続でスマートフォンアプリ※と連動し、スマホからモニターの各種設定を行えるようになる。
※スマートフォンアプリはiOS/Androidそれぞれに対応。
さらに、モニター上でスマホの電話やメールの着信を通知してくれる機能も備える。
これはゲーマーだけでなく、作業中モニターに没入してしまう人や、集中したいが連絡は受け取らなくてはいけない、など複数のデバイスに気を分散させなくてはいけない場合など、FS2735のモニター上に集中させる事が出来る、なかなか便利だ。
「G-Ignition」は、モニターの設定プロファイルを保存しクラウドで共有出来る機能も魅力である。
この機能を使う事によってプロの人達と全く同じモニター環境で、使用することができるようになるのだ。
しかしゲーマー注目の、クラウド上でのプロファイル共有機能にアップロードされているプロファイルはまだ数種類しかなく、今後に期待といったところだ。
12/24(金)の時点では、有名オンラインFPSゲーム「AVA(Alliance of Valiant Arms)」のプロチーム「DeToNator」の選手のプロファイルが幾つかクラウド上にアップされていた。
これは「DeToNator」がFS2735の開発時からサポートしてきたフィードバックの一つ、プロ選手のモニター設定が即座に反映できるのもこの機能のアドバンテージだ。
外観
脚部は、本体の4つの爪を回転させ、カチッっと嵌めて固定する。
27インチという大きさに対し脚部のサイズは小さく感じる。地震等で揺れが来た時に倒れないかが少々心配だ。
モニター裏面の操作ボタンで、直接モニター設定を行うことも可能だ。
その他機能
暗い部分の視認性を向上してくれる機能「Smart Insight Demolition 」
フリッカーフリー
画面を縦に回転可能
主な仕様
- 液晶タイプ:IPS(ノングレア)
- 液晶サイズ:27インチ
- 最大解像度:2560×1440
- コントラスト比:1000:1
- 応答速度:4 ms(中間階調)
- 入力端子:DisplayPort×1、DVI-D×1(HDCP対応)、HDMI×2
- USBポート:モニターコントロール用×1、USB3.0ポート×2
- 音声:ステレオスピーカー搭載
- 音声入力:ステレオミニジャック×1
- 音声出力:ラインアウト(ステレオミニ)×1、ヘッドホン(ステレオミニ)×1
- VESA規格対応
まとめ
- いきなり結論をいってしえばかなりアリだ。
しかしちょっとしたゲーミングPCが1セット揃えらてしまう価格という事もあり、購入には慎重かつ大胆に決断してほしい。
- それでもあえて気になる所を突くのなら・・
やはりゲーマーとしてはどうしても気になる点がある。それが、応答速度だ。
昨今のTN液晶のゲーミングモニターで1msという数値をよく目にすると思うが、IPS液晶を搭載する「FORIS FS2735」は4msとなっており、TN液晶と比べスペック上3ms遅い事になる。
IPS液晶は応答速度が遅いと聞いたことが有る読者もいるのではと思うが「FORIS FS2735」もその例に漏れないスペックとなっているのだ。
しかし4msと1msである、一昔前の16msレベルの応答速度であれば目視で判るレベルの差はあるがIPSで4msまでくると実は応答速度としては十分ゲームをプレイする条件は満たしており、ゲームへの向き、不向きはその他の条件(リフレッシュレート等)や色、応答速度対応技術など複合的な性能バランスが重要になってくる。
それでも応答速度の差(TN 1ms vs IPS 4msはゲーム上どれくらいのアドバンテージがあるのか? と気になってしまう読者も少なからず居ると思われるので、下記にEIZOのライブラリー記事のリンクを貼っておく。
興味のある方は是非一読してみてほしい。
- 最終的には・・・
デモ機設置、データーシートチェックまでの過程でゲーマー目線(筆者)で感じた「FORIS FS2735」の感想は「応答速度がスペック数字上のみ少し気になる・・・、しかし半端なく画面が綺麗なオールラウンドで活用できる多機能ディスプレイ・モニター」だ。
画面の鮮明さ・応答速度部分は、幾千の言葉を積み重ねるより実機を見た方が納得するだろう。一店員として、実機を見ることを強くオススメしたい商品だ。
おそらく画面の綺麗さに「モニターってこんなにきれいなモノだったのか」と驚く方も多いはずだ。
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