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スタッフIによるSteelSeries 「Apex Pro TKL」レビュー [PR]

アークスタッフの中でも屈指のレビュー力を誇るスタッフIによるレビュー、今回はSteelSeries製品から「Apex Pro TKL」のご紹介。

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公開日: 2020-04-29 (更新 2021-09-15)

Apex Pro TKLを使ってみた

こんにちは。店頭スタッフIです。最近は夜は寒く、昼は暖かいみたいな微妙な気温で結構しんどいですよね。 それはさておき、今回レビューするのは2019年末にSteelSeriesから発売されている「Apex Pro TKL」です。 レビュー用として頂いたものは日本語配列のものになりますが、ラインアップとしてはUS配列もあります。

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外観チェック

まず本製品の特徴はSteelSeries独自の無接点方式スイッチの「Omni Pointスイッチ」を採用したキーボードということです。 このスイッチの特徴としては、アナログホール効果磁気センサーというものを採用し無接点での入力を検知するというものです。何を言っているか分からねえと思うが私にも分からん!ということで軽くどういうものか調べて見ました。 簡単に言うと電流に対して磁力を掛けると電力が生まれると言うホール効果を利用し、それを検知するみたいな仕組みっぽいです。間違っているかもしれないので鵜呑みにはしないでください。要はなんかスゲー技術を使ってスゲースイッチを作ってしまったぜくらいの理解度でも良いのかもしれません。

キーボード本体の外観や使用感などをまずレビューしていきます。 本体はアルミニウム天板を採用したフローティングデザインのキーボードになっています。

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良質なアルミニウム合金を使用しているからか、キーの入力時にも撓まず、しっかりとキーを支えている感触がありとても使い勝手が良いです。 本体右上部には有機ELパネルが実装されていて、その兼ね合いもあってかprintscreenやscroll lockといったキーが無い以外はごくごく普通のJP配列です。

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有機ELパネルはSteelSeries Engineを使って好きなGIFを流したり、Discordなどの各種ソフトウェアの通知を出したりすることが出来ます。 本体重量は770g程度とテンキーレスとして普通、キーボードとして少し軽いかな?と思います。 本体底面には比較的小さめなゴムの滑り止めが3個ついています。安定感は必要最低限確保されていると感じました。

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ただ僕はもう少ししっかりと支えてくれる方が良いと思ったので、ビット・トレード・ワンから発売されている、スリップキラー汎用サイズを使用し更に安定感を高めれるようにしています。

接続方式はUSBオンリーです。USBパススルー機能が搭載されていることもあり、USBケーブルは結構太くて硬いです。

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ただ、USBケーブルを出す場所が3方向用意されているので、ケーブルの取り回しは比較的簡単だと思います。

以前Apex m500を使用していた時にも、このケーブルを3方向から取り出せる使い勝手の良さを感じていたのでApex Proでも採用されているのが嬉しいですね。

マルチメディアキーはしっかりとしたクリック感のあるスイッチが採用されています。音量調節用のホイールは少し軽めで、もう少しシッカリとノッチがかかった方が個人的には良かったかもな~と感じました。 私はあまり使うことのない機能ですが、手元で直接操作出来るという便利さは重宝されるのではないでしょうか?

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スタンドは立てるか立てないかの2段階での調整のみになっています。

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フローティングデザインなので、スタンドを立てるとファンクションや数字の列辺りのキーが結構高い位置に来てしまうので、立てないで使う方が個人的には使いやすいんじゃないかな~と思います。

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スイッチレビュー

次はキースイッチの感触などをレビューしていきます。 まず独自のOmni Pointスイッチは図の赤色で選択された部分に搭載されています。

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キースイッチの仕組みは前述した磁力を使った無接点方式のスイッチです。

このスイッチはSteelSeries Engine3を使用することで、キースイッチの作動点を0.4mmから3.6mmの間で変更することが出来ます。

1から10の段階ごとに設定でき、だいたい1段階変えるごとに0.4mmづつ変わっていく感じです。なので設定を3にするといわゆる銀軸(Cherry MX Speed)とだいたい同じ作動点になります。

キースイッチの感触は結構軽めです。所謂Kailh軸よりかはCherry軸に近い印象を受けました。

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軽いながらも多少の反発感もあり心地の良い塩梅に調整されています。

キースイッチの感触という細かいところですが、そういうところまで手を抜かないSteelSeriesの本気度合いが垣間見えます。

ファンクションキーやdeleatキーなどの一部のキーはOmni Pointスイッチではなく、普通の赤軸が採用されていました。

恐らくはApex 7で採用されているQX2なのかな?と。もちろんOmni Pointスイッチではないので作動点の変更は出来ないです。しかし、こういったキーをゲームで頻繁に使用するか?と聞かれるとあまり使わないと思うので、ゲームにおいて不必要な部分はあえて実装しないと言うのは良い判断だと思います。普通のスイッチで問題無いですしね。 キースイッチの耐久性の面では、無接点方式を採用しているのもあり1億回と途方もない耐久力を備えています。 通常のメカニカルスイッチが5000万回程度であるのを考えると、この耐久性がとても高いことがよく分かります。

実際に使ってみた感想なのですが、光学式スイッチや静電容量無接点スイッチと言った他の無接点スイッチよりも圧倒的に使いやすかったです。 というのも他の無接点スイッチは少なからず通常のメカニカルスイッチと比べて入力のオン、オフ時に多少のズレを感じることがあったからです。あくまで感覚的な話になってしまうので、難しいのですが、例えるのならCSGOの技術の一つにストッピングというキャラクターを静止させるものがあります。これはキャラクターの移動している方向の反対のキーを一瞬入力する。というものなのですが、他の無接点スイッチだとストッピングをかけすぎてしまうんですね。それがApex Proの場合起きなかったと感じたので、より物理接点メカニカルキーボードに近い感覚で使用できました。 また無接点方式での入力を検知するスイッチなので、CherryやKailhと言った物理接点のキーボードよりも入力の正確さなどの面から優れていると判断できます。 つまり、物理接点メカニカルスイッチに非常に近い使い心地・感触で、無接点メカニカルスイッチのメリットである入力の正確さ・チャタリングの起きにくさを兼ね備えた、言わば「俺の考えた最強のメカニカルスイッチ」です。 私が今まで購入したりレビュー用として頂いたりしたキーボード15種類程度の中で、ゲームにのみフォーカスを合わせるのならば、Apex Proが一番使いやすく、手に馴染む最高のキーボードだと思いました。

ゲームプレイ

ここからは実際にゲームで使用した感覚などをレビューしていきます。まずはCSGO。 CSGOではキャラクターの移動キーの入力の素早さが重要な要素になってきます。Apex Proの場合10段階での作動点の変化によって、リロードや武器の切り替えと言った交戦中に入力したくないキーを深めの設定にし、キャラクターを移動させるキーを浅めの設定にすることで、より優位にゲームを進めていくことが出来ます。 また前述した無接点スイッチによる入力時のズレもApex Proでは感じることが無かったので、自分の思い通りにキャラクターを操作することが出来ました。CSGOはキルタイムがとても短いゲームなので、少しでも自分が使いにくいと感じる要素を排除していけるかが重要なデバイス選びになると考えているのですが、その点Apex Proは文句無しのキーボード部門100点満点でした。実際にCSGOのプロシーンでもApex Proを使用しているトップ選手が増えているので、そう言ったレベルの高い試合をしている人には是非使ってみてほしいです。

次はFF14。作動点を変化させられると言うメリットは何もFPSやMOBAだけ享受出来るわけではありません。MMOでもその恩恵はあります。 FF14は30個近いスキルを2秒間隔くらいで入力していくと言うFPSやMOBAにも引けを取らない入力量があります。 FPSやMOBAと違う点といえばキャラクターの移動の素早さがそれほど重要な要素では無いと言ったことくらいでしょうか。 なので僕が実際にFF14をする際にはキャラクターの移動キーは少し深めに設定し、スキルを配置したキーは浅めに設定すると言ったことをしています。 FF14ではボスの戦闘時間が決まっていることが多いので、スキルを使える回数というのが必然的に決まってきてしまいます。なのでスキルを使うのを止めないように浅く設定して、いつでもすぐに押せるようにしているわけです。 比較的使う機会は少ないけれど誤爆はしたく無いスキルなどは、少し深めに設定したキーに配置するなど色々と使い勝手を工夫できるのが個人的にポイント高いですね。

最後に全てのゲームに共通してApex Pro便利だなと感じたことはWindowsキーの作動点も変えられることです。 昨今のゲーミングキーボードではWindowsロック機能が付いていますが、個人的には少しこの機能は不便だと感じています。Apex Proにも付いているのですが、Apex Proの場合作動点を一番深く設定してあげれば、誤爆することもなくWindowsキーを使いたいと思った時は深く押せば良いだけなので、とても便利だなと感じました。 ゲームするたびにWindowsキーロックして~、使いたくなったらWindowsキーロック解除して~って、一々手間じゃ無いです?それをしなくて良いのでストレスフリーだな~と。作動点3.6mmを誤爆させるってあんまり出来ないと思いますし。

~総評~

SteelSeriesが持てる技術全てを注ぎ込み、作り出した渾身の出来のゲーミングキーボードです。 価格が25,000円程度とお世辞にも安いとは言えませんが、価格に見合うだけの機能、使い心地、デザインとゲーミングキーボードに求められている全てが備わっています。 ゲームにフォーカスを合わせてキーボードを購入するなら、同じ価格帯の製品であるRealforceよりも優れていると個人的には思います。 なぜなら、文字の入力など打ち心地と言った面ではRealforceに軍杯が上がりますが、ゲームにおいて要求されている機能・性能を考えるとApex Proの方が良いからです。また、今までゲーミングキーボードといえばメカニカルが鉄板だったので、メカニカルに感触が似ているApex Proの方が慣れる時間などが必要なく、今までの感覚通りに扱えると言った点で優れていると感じたわけです。 ゲーミングキーボードを何を買えば良いのか分からない初心者から、もっと扱いやすく高性能で凝った物が欲しい上級者まで、幅広い人にオススメ出来る万能なキーボードです。 万能な製品って大抵器用貧乏になりがちなのですが、Apex Proは個々人で設定を煮詰めることで尖った性能も発揮出来るので、オールマイティーでありながらオンリーワンと言うまさに「ぼくの考えた最強のキーボード」であると思います。 取り敢えず何を買うか迷ったならApex Pro買っておけば間違い無いです。

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ライター

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ひほすけ

フリーの何でも屋さん。元パーツ屋店員。イラストを描いたり漫画を描いたりエッセイを書いたりしています。将来の夢は車夫。