あのゲーミングデバイスメーカー”DHARMAPOINT”の開発メンバーだった梅村匡明氏が送り出す、新たなゲーミングデバイスシリーズ”bitFerrous” その第一弾が109キーフルサイズゲーミングキーボード『BFKB113PBK』だ。 本格的なゲーミングキーボードの主流から言えば、かなり珍しいと言えるパンタグラフ採用モデル。
今回は実際のゲームなどでその使用感と、多分な主観を交えてレビューさせていただきました。
ぱっと見た目は普通のパンタグラフキーボード。でもよく見ると光沢のある黒、いわゆる”ピアノブラック”のフレーム加工となっている。この色艶が人の好みが分かれるところだが、私個人としてはちょっとした高級感と、一味違うという拘りが感じられて好みだ。・・・ただこの手の光沢加工は手垢などの汚れが付きやすく、BFKB113PBKも漏れなくベタベタついてしまうので気になるなら掃除してあげよう。
キーキャップ部分はフレームとは異なりサラサラとしたプラスチック素材が使われており、触り心地は悪くない。
殆どが黒塗りな中で、キーボード内側は赤色の塗装が施されている。 LEDバックライトこそ搭載されていないため派手さはないものの、「ゲーミングモデル」を強く意識したデザインとなっている。
【本体寸法】 W447×D141×H24mm(スタンド使用時31mm)
【重量】 約830g(ケーブル含む)
(公式ページから引用)
一般的な事務用などのキーボードと大差はない。しかしこれがゲーミングモデルだと思うとコンパクトに感じるから不思議だ。
実際隣に置いてあった某大作ゲームのDVDケースより薄く、それでいてしっかりとした重量もある。これならPCデスクの引き出し、PCと壁の間はもちろん、台所のまな板立てなどにしっかり収まり主婦の方にもうれしいサイズだ。
奥が厚みがあり手前が薄い構造なので、スタンドを立てなくともある程度傾斜しており、パームレストを必要と感じないのもコンパクト化に一役担っている。 ちなみにコンパクトとは言ってもキーピッチがノートPCの様に狭まっているわけではなく、他のデスクトップキーボードと同じく19mmのキーピッチとなっている。 「ノートPCでの打鍵に慣れてるんだけど…」とかでなければこちらの方が打ちやすいだろう。
全てのキーにパンタグラフ方式の高性能スイッチを採用している。 そして一般的な109キー日本語配列である他に、音量調節マルチメディアキーx3、WindowsLockキーが一つ搭載されている。「Fn」キーは搭載されておらず、ダイレクトに音量調節が可能だ。
WinLockキーは、名前の通り「Windowsキーの入力を無効にする」ものだ。 これで「ゲーム中に誤ってWindowsキーを押してしまい、画面が切り替わってしまう」悪夢を避けることができる、地味にありがたい機能だ。 FPSゲームなどでよく使う「Ctrl」と「Alt」キーの間に仕込まれた「謎の地雷」を踏みたくなければ常にONにしておいた方が無難だろう。
キーはNキーロールオーバーに対応しており、「最大10キーまで同時押し」することができる。幸い人の指は片側5本、入力時に足も使いたいニュータイプな方でなければ十分な役割を果たしてくれるだろう。
【キーストローク】 2.5mm
【押下特性】 60g±20g
【キーピッ】 19mm
(公式ページから引用)
このようにパンタグラフらしくキーストロークは浅い。 だが押し下げ時の抵抗感と押し戻す反発力がなかなか強めで、パンタグラフにありがちなふにゃっとした感じでは無く、キレのあるしっかりした打ち心地を味わうことができる。 また反応速度も非常に早く、反射速度を求められるFPSゲームなどでも大いに役立つだろう。
ただ難点を挙げるとすれば、キーがフラット(に近い)であるが故に各キーの違いを指の感触だけでは確かめにくく、慣れない内は少々打ちづらく感じた。 もしよく使うキーなどのポジションを判り易くしたいのであれば、市販のグリップテープなどを張り付けたり工夫したいところだ。
キーに限って言えば「約2000万回」の高耐久性能が謳われており、適度な重量と相まってある程度の堅牢さを感じさせる。 残念ながら手元にタイムマシンがないため耐用年数は不明で、「クラッシュ」や「だばぁ」で物理耐性を調べる勇気が私になかったことを、ここにお詫びしたい。
こんな方にオススメ! or 合わないかも?
○スペースがないからコンパクトで高性能なものがほしい方。×やっぱりゲーミングならちょっと派手に。LEDで気分を盛り上げるぜ!な方。
×ゲームやアプリで使いたいからマクロキーが無いと・・・な方。
これまでの「パンタグラフ式キーボードは安っぽく使いづらい」という私のイメージを打ち壊してくれた堅実なゲーミングキーボードだと感じた。 実はこのレビューも”BFKB113PBK”を用いてタイピングしているのだが、これがまた慣れてくると心地よく進む。 打鍵感、反応速度、どれも申し分なく、5,000円台のコンパクトキーボードとしてゲーム用、サブPC用、仕事用など、オールマイティーに使える良い選択肢となるだろう。